1.&2. シャンパーニュ1999 : まずは、Françoise Bedelの1999年のシャンパンでドザージュをしたものとしていないものを目隠しで比較。
色調からの判断は無理だと思い、香りから。1番は香りが出ていたが、2番は温度が数度低かったせいか香りがほとんど嗅ぎ取れず、ここからだけ判断すると1番目がドザージュしたものだと思われたが、味わいは、酸の切れが1番にあり、2番は舌の奥に甘味が残る感じが強かった。2番のグラスを温めて温度を上げると、蜂蜜香が次第に強まっていくのが分かり、ドザージュしたのは2番だと、ほぼ全員の意見が一致した。もちろん正解。
3. 勝沼鳥居平の白ワイン : 差入れいただいたワインを目隠し試飲
非常に弱いがチャーミングにまとまっているワインであった。珍しく色が無色に近い白ワイン。資質の弱い白の品種は、ミュスカデ、アリゴテ、シルバネあたりと考えるが、テロワールがしっくりいかず、何度も回答を変えてしまった。結局のところ、甲州ぶどうを使った日本産白ワインであった。アペリティフ或いはVin de soifには向いているが、料理との相性はなかなか難しいかと思われる。
4.~6. コントラフォン2003年のMeursault、Clos de la Barre、Goutte d'Orを目隠し試飲
4番の白は、抜栓直後にもかかわらず完成度が高く、小さいながらもまとまっていて非常に好評であった。
5番に関しては、まだ樽と調和しておらず、樽香が非常に強く、Meursault特有のミネラルを感じることができなかった。
6番の白は、樽香も感じられるがバランスよく出来上っていた。3つの中で酸が一番強く、余韻も最も長かった。半数以上の人に好評であった。
以前のデータからいうと、Clos de la Barreが最も樽香が強いというイメージであったが、2003年に関しては、最もマスキングされた5番が一級の Goutte d'Or であった。今後樽香が取れて、調和のとれたワインになっていくのだろうか…? ほとんどの人が5番のGoutte d'Orと6番のClos de la Barreを取り違えた。
2003年という異常な年なので、ワインの温度をいつもより低い4~6度に設定して試飲。思ったより酸がぼけておらず、このあたりがさすが名城ということか。補酸したかどうかは不明。
7.&8. コントラフォン2003年のVolnay Clos de ChêneとVolnay Santenots du Milieu 1er cruを目隠し試飲
色と香りからは2本の違いがほとんど感じられなかったが、味は村名と一級との品の違いが歴然としていた。やはり一級の土地は石灰分が多く含まれている関係で、よりエレガントな飲み口に仕上がっており、ほぼ全員が8番のワインの方を一級だと判断した。正解。Santenotsは、VogüéのChambolle-Musignyと間違えてもおかしくないほど飲み口が似ていた。
9. コントラフォンVolnay Santenots du Milieu 1er cru 1995を目隠し、年代と村名か一級かを当てる
10年経ったワインだが、若々しさと、熟成からくる動物香が相和し、大変楽しませてくれた。チャーミングでありながら、タンニンのしっかりした骨格を感じさせるワイン。この先10~15年は全く問題なく熟成を続けるであろう。須藤は92点を付けてしまった。
ほとんどの人が1999年と言った。タンニンの強い年なので、1993、1995、1999に落とすのが一般的であろう。ソムリエひとりが、1995年と言い当てた。
10. 赤の目隠し
最後の1本はワキさんからの差入れで、なんとMouton Rothschild 1971。何名かは2回目の回答でMoutonのオフヴィンテージというところまでもっていったが、1971とは。。。それにしてもほぼ全員が最初からSt-JulienかPauillacにおとしていたとは、Grand Cru Clubもさすがである。