近年の国際化と新興国の経済発展に伴って、シャンパン人気は高まる一方だ。フランス国内の消費も着実に増えているが、新興国への輸出が急増しており、2006年のインド向け輸出は126%増、ロシア向けが39%増だという。
一方、生産力はというと、35000ヘクタールのアペラシオン・シャンパーニュのうち、現在32500ヘクタールに葡萄が植えられており、余力はほとんどない状態だ。
そこで、2003年以来、シャンパーニュ地方ワイン業委員会の主導で、地質学者や歴史家を含む専門家達が、現在の317村に加えて新たに「シャンパーニュ」を名乗れる土地を選定する作業を進めており、このほど基準を満たす40村のリスト(未公表)をINAOに提出した。
今後INAOが土地の調査を行い、国務院が最終決定を下すことになる。
「シャンパーニュ」に選ばれた土地は価格も桁違いになる。現在の「シャンパーニュ」畑の相場は80万ユーロ/haで、最近では110万ユーロ/haで売れた例もあるという。小麦畑が葡萄畑に変われば、評価額が350倍になるのだ。
しかしながら、この「新」シャンパーニュ畑に葡萄を植えられるのは2015年以降で、最初の収穫は2017年、今から十年後になる。
(参考:Le Figaro 2007年10月12日)