フランスの金融情報誌「La vie financiere」 3183号の「2006年ワイン相場」特集の要約、最終回です。
ローヌ
数年来の沈滞相場から回復しつつあるものの、ローヌワインの相場は、まだまだ2001年の水準にはるかに及びません。
こんな中で、需要が安定し着実に値が付いているのは、北部では、E. Guigalのコート・ロティ三大スター(ムーリヌ、ランドンヌ、テュルク)とJean-Louis Chaveのエルミタージュ、南部では、Château RayasとChâteau de Beaucastelのシャトーヌフドパプに、Jabouletのエルミタージュ-ラ・シャペルとChapoutierのエルミタージュ・レルミットです。
シャンパーニュ
シャンパーニュでは、最もプレステージの高いメゾンのキュヴェ・ミレジムに人気が集中しています。ドン・ペリニョン(Moët et Chandon)とクリスタル(Louis Roederer)とで、競売でのシャンパーニュ取引の三分の二近くを占めるほどです。
主要十メゾンのミレジム1990年の相場を見ると、過去5年間で25~50%値上りしており、シャンパーニュは近年のワイン競売市場で最も伸びた分野だといえるでしょう。しかし、ドン・ペリニョンやサロンとの価格差を見ると、ドン・リュイナール(Ruinard)、コント・ド・シャンパーニュ(Taittinger)、ベルエポック(Perrier-Jouët)などには、もうしばらく値上りが期待できそうです。Veuve ClicquotとBollingerは、ワインの出来と味の割には相場が上がっていません。
ロゼは出物が少なく、価格が急上昇してしまうため、評価は安定しているのですが、転売益は薄くなります。